北方領土についての話の続き

今回は、北方領土が千島列島に含まれるかの検討はしない。 そして、日ソ中立条約についても検討はしていない。
条約法に関するウィーン条約 第十条 を読む限りでは、ヤルタ会談以前にこの条約が成立していれば、ヤルタ協定は有効な条約かもしれない。
ここで、最大限ロシアに譲歩した解釈をしてみる。
・北方領土は千島列島に含まれると仮定してみる。 ・サンフランシスコ講和条約についてソ連にも効力のあるものと仮定する。 ・日ソ中立条約の破棄が正当なものと仮定してみる。 ・ヤルタ協定が有効な協定と仮定してみる。
北方領土が千島列島に含まれ、サンフランシスコ講和条約に基づき日本が領有権を放棄していたとしても、ヤルタ協定が有効な協定であり日ソ中立条約の破棄が正当であったとしても、

ヤルタ協定の署名文章は、

--------------------------------- http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/docs/19450211.T1J.html
2 1904年の日本国の背信的攻撃により侵害されたロシア国の旧権利は、つぎのように回復される。
(イ) 樺太の南部及びこれに隣接するすべての島を、ソヴィエト連邦に返還する。
(ロ) 大連商港を国際化し、この港におけるソヴィエト連邦の優先的利益を擁護し、また、ソヴィエト社会主義共和国連邦の海軍基地としての旅順口の租借権を回復する。
(ハ) 東清鉄道及び大連に出口を提供する南満州鉄道は、中ソ合併会社を設立して共同に運営する。但し、ソヴィエト連邦の優先的利益を保障し、また、中華民国は、満州における完全な利益を保有するものとする。

3 千島列島は、ソヴィエト連邦に引渡す。
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このように、なっており。千島列島がロシア国の旧権利(ロシア固有の領土)と、千島列島の取り扱いは明確にわけており、ソ連は千島列島がロシア国の領土でなかったことを認めている。 「北方領土と日ソ中立条約が破棄されたことの正当性に関する検討 http://ch.nicovideo.jp/penguin520/blomaga/ar381813 」にも書いたとおり、千島列島をどの国の領土とするかということは書かれていない。 やはり、北方領土がロシア軍の管轄下におかれていることは認めてもよいが、北方領土の領有権がロシアにあると認めるわけにはいかない。 仮に「どこの国の領土でもなくなった北方四島を占領し、占有下においた」としても、当時の北方四島には日本人が多数住んでおり、強制的に居住地から追い出して無理やり自国の領土にしているので、そんな領有が認められうるとは考えられない、少なくとも、そんな状態で平和条約など締結できるはずがない。

※記事に「クリスマスに女子さがしてます」とかいう、関係ない文章が混じっていたが、チャットで打っていたクリップボードの中身が紛れ込んだだけなので、見なかったことにしてください(マジで恥ずかしいミス)

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