【ポエム】ダレもいないセカイ

ある日とつぜん、伝説の剣を拾ったつもりになって、君と僕は旅に出たつもりになって。
永遠に終わることのない歌を聴きながら、いくつも終わる時代を幾度もみてきた。

そんな君を眺めて僕は僕をみつけた、
そんな僕を眺めて君も君をみつけた。そんな時代をみつめて。


昨日、僕は自分が嫌になった、僕が僕であることに嫌気がさした、
君も君が嫌になった、君が君であることに不満を感じた。

だから、君は名前を捨てた。僕も僕を名乗ることをやめた。

自分が自分でない自由をみつけた、ナナシになって自由になれた。

誰もが自分でないセカイ、誰のコトバでもないセカイ。

これが自由であると信じた。誰のコトバでもない自由な世界。


このコトバは誰の言葉?その言葉は誰のコトバでもない。

そうさ、ここは自由なセカイ、誰も自分を嫌にならくて済むセカイ。

けど、このセカイに君はいない。このセカイに僕もいない。

ここは自由なセカイ、その自由なセカイに君はいない
その自由なセカイに僕はいない、ここは自由なセカイだから。

自由なセカイ、それはダレもいないセカイ。

誰も存在していないセカイ。

その自由なセカイにダレもイナイ。そこはただのダレもいないセカイ。

その誰もいない世界の自由は誰の自由?そこはただのダレもいないセカイ。

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